これを初めて聞いたのは、自分のバンドがかなり転換期のころでした。自分自身、生の音より打ち込みや、サンプリング、ブレイクビーツの方に興味がでてきたころだったので、かなりの衝撃を受けたのを覚えています。
1曲目のprotectionが流れた瞬間、部屋の空気がシットリとした雰囲気につつまれ「ナンダこのバスドラの音!」と思ったら、切り刻んだスネア、そしてハイハットが鳴り始め、ワウギターのサンプル、ローズっぽい音色の鍵盤がコードを鳴らして、フィルのあとのブレイク。奥行きのあるリバーブで浮遊間のあるVoが登場すると、もう何もかもがヤラレタっという感じ。でもとても気持ちよくて。ある意味初めての感覚だったかも。
自分が作りたいなと思っていた曲を、完全な形で音にされてるのに、全然くやしくなく、爽快感の方が勝っていたのは、やはり曲のすばらしさだと思う。大人っぽいんだけど、聴いていておもしろく、ミディアムテンポなのにだらだらしない。そして、音の作り方もとても緻密。CDを再生して、50秒でMassive attackのファンになってた。
アルバムを通して感じたのは、アレンジが曲作りの一部になっていると言うこと。音色の使い方、選び方、歌い方などが、ずっとバンドをやってた僕には、とても新しく聞こえたし、自分の方向性を見つけたのは、このアルバムがきっかけだったかもしれない。
とにかくいいアルバムなので、是非きいてみて。
<Amazon内容紹介より>
MASSIVE ATTACK Protection (1994 Dutch pressed 10-track CD album featuring their second studio album including the singles Sly [featuring Nicolette] Protection [featuring Tracey Thorn] and Karmacoma plus a live version of the classic Doors track Light My Fire with the picture booklet inlay WBRCD2)