ジャズ/フュージョン ギタリストのアレンハインズが、Xoticと数年をかけて共同開発したオーバードライブペダル「Soul Driven-AH」。彼のシグネイチャーモデルとして限定販売され完売したので、レギュラーモデルで出たのがAH無しの「Soul Driven」。中身は全く同じでカラーが違うだけです。
アレン・ハインズのギタープレイの魅力
アレンハインズは凄く良いギターを弾く人でコードワークやソロが大人っぽいけど引っ込んでる分けじゃなくレガートでテクニカルな弾き方なんだけどサウンドが透明感があって優しいという自分のストライクなギターリストです。
来日した時にはクリニックを観に行くほど好きなんですが、その時のサウンドと去年辺りから動画を見てると歪みの感じが変わったなぁ~と思ってたんです。
艶っぽいのは変わらないけど一音一音が分厚くなってアンプっぽい歪みに聞こえたのでエフェクターからアンプの歪みに変えたのかなと思ってたら去年XoticからSoul Driven-AHというのが発売されてました。
Soul Driven-AHの特徴と魅力
即戦力としての実力
「Soul Driven-AH」は本人も解説動画で紹介していて、その音作りの特徴がとてもわかりやすく説明されています。すでに彼のペダルボードに組み込んであるので、即戦力なのが分かります。
オーバードライブ以上の歪み
サウンドの方はオーバードライブと言ってるけど結構歪みます。
指とピックを織り交ぜた弾き方をする場合、指で弾くとタッチが変わるしピックよりもダイナミクスレンジが広くなるので、右手のニュアンスに対応する為に歪みを強めに設計してコンプレッションを補ってるのか鳴らした瞬間の印象はディストーションに近いと感じました。
開発のこだわりを感じる
アレンハインズはピックでも指でも右手は滑らかに軽くしか弦に触らないと言ってるので軽く触っても歪み感があり強く弾くとより歪むように開発時からレスポンスにこだわったんだろうなと思いました。
そしてノイズが少ないのが凄い。ゆっくりと間を楽しむ弾き方にしてもノイズがあると気になりますがその心配は無いのでプレイに入り込めます。
ギター側のボリュームを絞ってもナチュラルな歪みと良い感じの厚みは残ってるので1弦~2弦を優しく弾いて甘くウォームなフレーズを楽しめます。
音作りのポイント
Mid Boostノブ
ポイントとなってる「Mid Boostノブ」は、ギターの中域だけでなく、存在感を全体的に引き上げる効果があるので、ギターのおいしい帯域が全体に上がる感じで単音がより太くなります。
Toneノブ
「Toneノブ」も高音域が上がるというより音を見やすくしてくれる感じで上げていっても耳に痛くない明瞭なサウンドにしてくれます。
シンプルかつ使いやすい設計
シンプル設計で触ってれば誰でも自分の好きな歪みサウンドを作れると思うし、好きなポイントを見つけやすい優れたエフェクターだと思います。
さすがアレンハインズ、良い歪みエフェクター作ってくれてありがとう!
<2017年7月23日掲載>
2020年10月17日追記
3年ほど前にも紹介したエキゾティック / ソウルドリブンというオーバードライブなんですが今回ギターをレスポールに変えて使ってみて凄く良かったのでまた書きたいと念います。
エレキギターにとって歪みというのはとても大事で毎回自分の持ってるアンプを運んで弾ける環境なら問題ないですが、多くの人はリハーサルスタジオに常設してあるアンプで弾いていると思います。
状態もあんまり良くないのも多いですし種類もマーシャルかジャズコーラスかフェンダーみたいなラインナップの中で毎回自分の納得いく歪みを出すのは結構大変です。
なのでエフェクターを持って行く事になると思うのですが、とは言え歪みエフェクターをいっぱい持って行くのも現実的じゃないし、なるべくシンプルにしたい。
歪み成分もしっかりあって粒も綺麗で抜けもあってコシもありコードでもリードでもピックでも指弾きでも耳あたりが良いのが理想。そんなサウンドをエフェクター1個で完結出来たら最高なのに。
レスポールに変えて今までメインで使ってた歪みエフェクターがあまり合わないと思った時に、そういえばエキゾティック / ソウルドリブンはそれに近い歪みだったなと思い出しクリーンセッティングのマーシャルに繋いでみると想像以上のサウンド!
キター! 相性バッチリ!
アンサンブルでもハッキリ存在してるし歪みもちょうど良い、透明感があって輪郭もあるのでどってかっていうと優しい印象だったのに歪みのキャラが以外にロックな曲にも合う。
低域も中域も良い感じの太さで高域は痛さの無い柔らかい感じ。ツマミもほぼ真ん中のセッティング。
使いやすくノイズも感じない、それでここまで存在感のある良い歪みエフェクターってなかなか出会えない。
良いアンプとかエフェクターってツマミが真ん中の状態で良い音が出る。
ちなみにマーシャルJCM900側はプレゼンスとトレブルは0、ミドルとベースは5、ゲイン真ん中ボリューム4くらいのなんて事は無いセッティング。
それでこんなに豊な歪みが出るんだとあらためて驚き、流石アレンハインズとまた思ってしまいました。
クロサワ楽器より抜粋
原音のニュアンスを損なうことなく、クリーミーなブーストと歪み、
そして豊かな倍音が貴方のギターサウンドにさらなる「SOUL」を注ぎ込むペダル。
それがXOTIC SOUL DRIVENです。
中音域を押し上げ、より豊かでダイナミックなサウンドを生むミッドブーストコントロール。
非常にタイトな低音から大胆不敵な高温まで自在に表現するトーンコントロール。
そこから創出される倍音の豊かなサウンドはまさに”至福”。
必ずや貴方の心を揺さぶる「真の音」を見つけ出せることでしょう。